焼き枝豆を作ってみた

DSC00810先月号の「dancyu」で読んで以来、試してみたいと思っていた焼き枝豆を作った。

まず、枝付きの枝豆を買うこと。
枝から切り離してあるのはダメ。
そして、枝からハサミで鞘を切り取る。
この切り口が重要なので、手でちぎるのもNGだ。

そして、ボゥルに豆を入れ、荒塩を加えて手で揉む。
徐々に鞘の青い香りが出てきて、少し汗をかいてくるはずだ。
そのまましばらく置く。
塩で揉まれて傷付いた部分から塩分が浸透するためだ。

ここからは本来、鉄鍋で調理するらしいが、僕は土鍋を使った。
適当な鉄鍋を持っていないのだ。
適度に塩を振り落とし、そのまま土鍋に入れる。
そして、蓋をして、強火で焼き付けるのだ。

もちろん、鞘は焦げる。
しかし、徐々に水分が出てくるのだろう、燃えるのではなく、蒸らし始める。
何度か天地を返しながら、青臭さが抜けるくらいまでしっかり蒸し焼きにする。
そうして出来上がったのが、焼き枝豆だ。

食べてみると、豆そのものが硬い。
茹でたものよりも締まっている。
そして、スモーキーフレーバーが付いている。
まるで熟したかのような、みっちりした濃い味に独特の風味が付いて、これはビールよりもウイスキーに合いそうな枝豆だった。
もちろんビールにも合うけれど、この風味の濃さは非常に新鮮だ。

これは茶豆とかで作るのではなくて、晩夏に出てくる身がパンパンに詰まった黒豆でこそ真価を発揮するのではないか。
おそらく茶豆で作ると香りが飛んで台無しになると思う。
味が濃くて、身の詰まった黒豆で是非やってみたい。
きっと素晴らしいウイスキーのアテになるのではないか。

もちろん、普通の枝豆でも非常に旨いので、ぜひ試してみてほしい。
いつもの枝豆の隠れた旨さが発見できて、楽しいこと請け合いだから。

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