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2008/05/19(月)
岡山レポート・その7
さて、長々と書いた岡山レポートも最期。

チーズショップの「フロマジュリー・ピノ」だ。
http://www.pinot-food.com/

僕が最初に頼んだのは、チーズ&ワインのデビューセット。
1,300円でワイン2種とチーズが添えられる、お得なセットなのだ。

ワインは白と赤を出してくれ、白はシレーニというニュージーランドのソーヴィニヨン・ブラン。
赤はフジュレイ・ド・ボークレールというブルゴーニュのピノ・ノワール。
僕はワインについてはちっとも詳しくないので、フジュレイ・ド・ボークレールという生産者も知らなかったが、帰宅して調べるとボンヌ・マールも生産していることが判った。
なるほどね、道理でその系統の、ワインラバー好みの味わいだったわけだ。
グラスでは少し判り難かったので、ボトルで試行錯誤しながら1本丸々飲んでみたいと思った。

シレーニは一口目からガツンと旨い。
うわ、これ旨いよ、と思わず声が漏れるほど。
ソーヴィニヨン・ブランにありがちな抜けた感じがなくて、酸がキリリとして、フレッシュで複雑で、誰もが旨いというほかはないという旨さ。

この判りやすさから、ついつい白を先に飲んでしまった。
どちらも旨いワインだけど、このレベルをグラスで出すのか?と驚いた。
チーズはミモレットの長期熟成と、こってり系のトリプルクリームで真水で洗ったウォッシュと言われたかな?食べた感じは白カビに近い牛のチーズ、名前は聞き覚えがなかったので忘れた。
それとセル・シュール・シェールの3種。

山羊のチーズは初夏がいいと言われるが、セル・シュール・シェールとシレーニの相性は良かった。
この3種では、誰もが旨いと思うトリプルクリーム(ピエダングロワだったっけ?)をウォッシュの入門編にして、ミモレットの旨さを感じさせて、セル・シュール・シェールでシェーブルの旨さを教え込むという、割と戦略的な盛合せに感じた。

店主はとても男前な女性で、話をするとさばさばして僕なんかは逆に居心地が良い。
デビューセットだけで帰るのはもったいない気がしたので、メニューブックを眺めていたら、なぜかアブサンが置いてあるのに気付いた。

うわ、アブサンなんて置いてるの?と訊くと「ペルノー社のものですけどね、飲まれます?」と言われた。
僕はこの手のウイキョウ系の酒が好きなので、つい「合うチーズがあるならば」と答えてしまった。
最初、彼女はこれは食後酒ですからと答えたが「48ヶ月もののゴータがあるんですが、合わせてみます?」と言われた。
え?ゴータを寝かせるの?と驚いたが、ヨーロッパでは珍しくないらしい。

好奇心がここまで膨らむと頼むしかない。
果たして、48ヶ月のゴータは、あれ?思ったより主張が少ない、これなら酒に負けそう……うわ、来た来た来た、濃いゴータの風味がどーんと押し寄せて来る。
後から来て、しかも余韻が長い。
旨いけれど、こりゃ堪らんと酒に手が伸びる。
アブサンでも悪くないが、シングルモルト辺りを合わせてみたいな。

久々にチーズとワインを堪能して満足したが、話を聞くと広島進出も考えておられるとか。
そうなったら広島のワイン好き、チーズ好きが集まる店になること間違いなし。
個人的にも岡山へ夜に来ることがあったら再訪したいと思った。

これにて岡山市内徘徊は終了し、何とか新幹線で広島まで帰り着いた。
岡山も探せば面白い店がまだまだたくさんありそうだ。


2008/05/19(月)
岡山レポート・その6
続いて訪れたのは「いまむら」という、おでんの店。
そぞろ歩き中に見つけた店で、惹かれるものがあったのだ。

店に入ると親父さんが一人。
常連らしき人が一人飲んでいた。

おでんなので日本酒を頼み、何がありますか?と訊くと「八海山と大七と…」と出してくれたが、お、大七がいいねと言うと、にっこり笑って「福島の方?」と訊く。
いや、生もとが好きだから、特に大七は好きなんですと答えると、なるほどと頷いてくれた。

付き出しは魚の子とグリーンピースの煮物。
魚の子は太刀魚かな?
まだ固くなっていなくて、さらりとほぐれて旨かった。
グリーンピースも皮が硬くなくて旨い。

おでんはアジ団子、がんもどき、エノキダケをお願いした。
この頃になるとカウンターはほぼ埋まって来て、常連らしき人たちはステーキを頼んだりしていた。
刺身、馬刺し、アグー豚などもあるようだし、おでん専門店というより、おでんが旨い日本料理店という位置付けだろうか。

団子類は最初からフネに入っていたので、味が抜けているかなぁと思ったが、意外に風味を残していた。
妙にブリッとするほどの硬さだったので、それが風味の抜けない秘密なのかもしれない。
ツユは思ったより節類が香らず、ぽわんとした風味が薄く、旨味の濃いツユ。
ゼラチンがしっかり溶け込んでいるように感じたが、どうなんだろう?
エノキダケはまぁ普通だったが、旨かったのはがんもどき。
自家製のようで、福山市の「木むら」の飛龍頭に匹敵する旨さだったが、軍配は「木むら」かな。
おでんのツユで煮てあるので、風味が少し抜けていたのだ。
出来たてに醤油で食べたらものすごく旨いだろう。

これらを食べていると、カウンターが満席になったので、僕は退散することにした。
結構、お腹が膨らんでおり、これ以上食べると「フロマジュリー・ピノ」へ行けなくなる恐れがあったのだ。

値段的には大七一杯(正味一合あったと思う)と、付き出し、おでん3種で3,000円弱。
常連さんもお金持ちの人が多いようだし、あまり細かい計算をしない人向けかな。
料理も酒も、値段は一切書いてないし。


2008/05/19(月)
岡山レポート・その5
訪れたのは、蕎麦店の「水谷」。

岡山一との評判を聞いていたし、通し営業しているのが素晴らしい。
店内も清潔で、石臼が2台回っている。
細挽きと荒挽きの2種類の蕎麦粉を混ぜて打つのだとか。
どんな蕎麦が出てくるか楽しみだ。

夕方前だが、暑かったのでビールと玉子焼きを頼む。
ビールが小瓶というのがいいな。
玉子焼きは時間がかかるだろうと、文庫本を取り出してのんびり待つ体制に入ってたら、ページをめくる間もなく運ばれてきた。
え?と思ったが、どうやら焼き置きしてある様子。

焦げ目なく、丁寧に焼いて巻き簾で整えた跡があった。
それを提供前に、おそらく電子レンジか何かで温めるのだろう。
ホカホカで湯気が立っていた。
とりあえず一口食べてみると、甘っ!これは結構甘いなぁ。
大根おろしがたっぷり添えられているので、しっかり塗して食べることにする。
甘い味とビールは合わないので、清酒をお願いすることにした。
銘柄は久保田の千寿とのことなので熱燗にした。

すると、清酒には蕎麦味噌が添えられるのだった。
おぉ、粋だねぇ、僕の本格的な蕎麦屋デビューは「並木藪蕎麦」で、おばちゃんに愉しみ方を指導してもらった経験があるので、「並木藪蕎麦」式の蕎麦味噌の提供には痺れるのだ。
#菊正宗の樽酒の熱燗と蕎麦味噌が妙に旨いんだよ。

品のいい徳利に入った酒はたっぷり一合。
蕎麦味噌が付くなら700円は高くない。
煎った蕎麦の実が入った蕎麦味噌を少し削って食べてみると、おぉ、そうそう、蕎麦味噌ってこういう……ん?、辛い?
うわ、これ唐辛子が入ってるじゃないか!
再度、軽く驚く。

玉子焼きと交互に食べればちょうど良いかな?と思って実践したが、何ともユニークな味付けだ。
〆は当然、せいろ蕎麦。
茹で時間が短そうだなと思って見ていたが、実際、出てきた蕎麦はカチカチの固茹で。
いや、茹でよりむしろ、〆る水が冷たいのかな?
芯までキンキンに冷えている。
逆にツユは常温なんだよね。
冷たい蕎麦を常温のツユで食べるというのも初体験だった。
薬味はわさびと大根おろしを混ぜたようなものと、青ネギの小口切り。
色んな部分にオリジナリティが発揮されている。

蕎麦そのものは、あまり固いタイプを好まない僕との相性は良くなかったが、意外なほど余韻が長かった。
奥歯で噛み潰して、そこから湧き出る蕎麦の甘さを楽しむタイプの蕎麦だが、それが食べ終わって店を出て、しばらく歩いた後でも消えないのだ。
好みは違えど、旨い蕎麦であることは間違いない。
蕎麦好きは一度訪れてみることを勧める。


2008/05/18(日)
岡山レポート・その4
散策途中に見つけた店。

怪しさ大爆発で、僕が岡山に住んでいたら、直ちに訪れること間違いなし。

ネットで調べたら、いくつか情報がヒットした。
やはり面白い店のようだ。
http://www.google.com/search?hl=ja&lr=lang_ja&ie=UTF-8&oe=UTF-8&q=%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A2%E3%83%B3+%E5%B2%A1%E5%B1%B1&num=50

この店がある界隈には面白そうな店が多くて、結構そそられた。
歩いている途中に「松寿司」へ電話を入れたが「満席なんです」と店主らしき男性が恐縮しながら答えてくれた。
ま、仕方がない。
今回は縁がなかったということだろう。

この日はとても日差しが強く、歩いているうちに疲れてきたので休憩することにした。


2008/05/18(日)
岡山レポート・その3
麺抜きのお好み焼き一枚では、当然、お腹が空いているので、どこに行こうかなぁとしばし思案。

岡山に詳しい友人に問い合わせると「松寿司」と「フロマジュリー・ピノ」を推薦された。
「松寿司」へ伺うと、昼営業は行っていないっぽい。
それにしても凄い店構えだなと思ったが、現在は三代目が切り盛りしているらしい。
なるほど、歴史と伝統の店なんだね。

「フロマジュリー・ピノ」も夕方からワインとチーズを出すらしいので、それを目当てにしたいし、夜まで岡山市内をぶらぶらすることにした。
元々そぞろ歩きって好きなのだ。

歩いてみると、岡山駅を出て左手辺りがコリアンタウンなんだなと判る。
そういえば「大山」もこの一角だ。

そして、この辺りにディープそうなお好み焼き店が数店あった。
入ってみたい衝動に駆られたが、ここはぐっと我慢。
夜の鮨が食べられなくなるからね。
しかし、少し食べ足りないので、軽く食べたいなぁと思っていたら「丸天」を見つけた。

おぉ、そうだ!「丸天」が復活したんだよな!と思い出し、食べることにした。
昔は夜中だけの営業で、僕は機会があったのに食べ損ねていて、悔しい思いをしていたのだ。
店に入ると券売機があるのだが、ラーメンとおむすびしかない。
これでも券売機がいるの?と思うほどだ。

手際良く供されたラーメンは、チャーシュウ麺か?と思うくらいにチャーシュウがのっている。
蒲鉾も丁寧に切られ、東西南北へ丁寧に配置。
第一印象は「感じがいいラーメンだな」というもの。

人の場合「感じがいい人」というのがあるけれど、それのラーメン版とでも言えばいいかな。
ある程度、食べ歩きしている人なら理解してもらえる感覚と思うんだけれど。

スープは少し甘め。
あ、これは豚肉ダシがメインだなと思った。
だからチャーシュウがデフォルトでたくさん入っているのだ。
案の定、チャーシュウの味は抜けてしまっている。

しかし、麺が旨いなぁ。
やや太めの丸麺ストレートで、むちむちした食感。
もっちりしたコシもあって、僕は半田そうめんの食感とかなり近いと感じたが、全く同じではない。
麺とスープは抜群の相性で、ついつい麺を啜ってしまう旨さだった。
途中、甘さが気になるので胡椒を加えたが、これが大正解。
後から気付いたが、肉と胡椒は相性がいいもんね。

最新のラーメンとは全く別の方向だが、バランスの良さは出色。
過去の失敗を補って余りある一杯だった。


2008/05/18(日)
岡山レポート・その2
RSKに到着し、すっかり馴染みとなった石原ディレクターに挨拶し、タイムスケジュールを確認する。

仕切りは奥富亮子さん。
この人は笠岡ラーメンの関係で、テレビを観ない僕でも知っている人だ。
RSKの看板のはず。
と思っていたら、友人の友人の友人であることが判明。
世の中そんなもんだね。

出演中はとにかく奥富さんの仕切りが素晴らしい!
自分の出番じゃないときも、僕のテンションを下げないように話かけ、同時に自らのテンションを鼓舞し、出番が来たら立て板に水で喋る。
うわー、すげーなこの人、と素直に感激した。

奥富さんをご存知の人なら判るだろうが、オフレコの時もあの調子でお喋りしているのだ。
いや、ホント凄い。

終わったのは12時で、お好み焼きの話ばかりしていたため、僕もすっかりお好み焼きの気分になってた。
石原ディレクターも奥富さんも、まだまだ仕事が続くので、岡山市内で情報だけ教えてと言うと、うーんと唸って「ゆたか」という歴史のある店を教えてくれた。
古くからの人気店らしい。
そうそう、歴史のある店は真っ先に行く必要があるんだよ。
判ってるなぁ。

店はこぢんまりしており、おばぁちゃんが一人で切り盛りしている。
注文はシンプルな豚肉玉子入り。
いわゆる豚玉だ。

豚玉と書いてあるので、関西スタイルと思っていたが、焼いているところを見ると、広島スタイルに見える。
焼くところを見ていると、尾道のようなシャバシャバ生地を引き、魚粉、キャベツ、青ネギ、紅生姜、正方形に近い小さなバラ肉を三枚、繋ぎの生地でひっくり返す。
ひっくり返したら焼き時間は長い。
キャベツの量が少ないので、すぐに焼けるかと思ったが、12〜13分はかかると言われていたので、トータルで20分くらいかな。

僕は頼まなかったが、モダン焼のうどん入りを頼んでいる人がいて、うどんに油を加え(あんたにはこれが身体にえぇじゃろ?と高価そうなオリーブオイルを使っていた)化調、胡椒、魚粉でしっかり炒める。
麺を入れる場所は、広島のお好み焼きと全く同じ、野菜と玉子の間だ。

僕はいわゆる麺抜きなので、肉の側を玉子で閉じて出来上がり。
仕上げはマヨネーズを中心に落としてから、ソースを塗り、化調、胡椒、魚粉、青海苔かな。
豚玉っぽさを感じたのは、最期のマヨネーズだけかな。

しかし、食べるとこれが悪くない。
紅生姜とマヨネーズが非常にB級テイスト。
食事として食べるよりも、ビールのアテだね、こりゃ。

ソースが味わったことのないものだったので、どこのソース?と聞くと「ベースはオタフクよ」とのこと。
え?僕は広島の人間だけど、全く判らなかったよ、と言うと「ベースが、ということよ。色々入ってるからね」と言われた。

つい僕が広島と言ってしまったので、おばぁちゃんも気になったのか「口に合ったかい?」と言われたので、旨かったよと答えた。
重ねて、広島の焼き方に近いねと言うと「テレビで見とると広島のお好み焼きは雑じゃね、汚い」と言われてしまった。
確かに、おばぁちゃんの焼き方はとても丁寧で、鉄板も常に綺麗に掃除している。
店は古いけれど、木の部分は飴色に光っているし、おばぁちゃんの髪型や服装にも清潔感がある。

広島の有名店ではキャベツがあちこちに散乱して、それをバサバサ捨てていたりしてるからなぁ。
僕も台所はピカピカなのが好きなので、おばぁちゃんのご指摘にはそうだねと答えるしかなかった。


2008/05/18(日)
岡山レポート・その1
岡山のRSK山陽放送のラジオ番組に出演してきた。

妙な縁でここ3〜4年続けて出演させていただいている。
今回は朝9時からの番組だったので、広島駅を6時半くらいの新幹線に乗った。

僕も仕事しているから判るけれど、イベントごとに穴を空けられると本当に困る。
だから、時間に余裕を持って行動するのだ。

岡山駅到着は7時半。
初めての出演の時は3時間前にスタジオ入りを命じられたが、もう慣れていると思われたらしく、30分前に来てくれと言われているので、1時間の余裕がある。

朝飯を食べておらず、せっかくだから岡山駅付近で食べようと思っていたので色々探したが、なかなか見つからず。
諦めかけて、駅を出たところへなにやら営業していそうな店が見つかった。

味の店「のんき坊」と書いてあり、親父さんが店の窓や桟を磨いている。
何の店だろう?と思って近付くと、うどんの店だった。
お、いいじゃないか、朝は温かいうどんっていいよね。
一生懸命掃除して、店内に入った僕にも気付かないおっちゃんに、一度外へ出て「食べられますか?」と聞いてみる。
24時間営業と書いてあるので、間違いないことは判っているのだけれど。

おっちゃんは「あぁ、ええよ。ちょっと待ってな」と言って、しばらく窓を磨き、厨房に入った。
注文はシンプルにかけうどん。
ぶっかけ系がウリのようだったが、茹で置きの麺だったので、かけが良いだろうと思ったのだ。
24時間とはいえ、メインは夜なのかな。
結構、酒類が揃っているし、酒と料理のセットメニューも数多い。

出来上がったうどんはシンプルだが麺が多い。
目分量で量っていたが、多いように見えたんだよね。

麺は玉取しておらず、茹でた塊から引きちぎっていた。
また、麺線にばらつきがあり、少なくとも手切りであることが判る。
こういう店で手切り(ということは手打ちの可能性が高い)のうどんが出てくるとは思わなかった。
割とゴツゴツした食感で、ツユは風味がなくてイマイチだったが、うどんは生の茹で立てを食べてみたいと思った。

RSKまではタクシーで行こうかと思ったが、おっちゃんが「歩いても10分やで」と言うので歩くことにした。
結果、多めのうどんの腹ごなしになって正解だった。


2008/05/14(水)
玉子ご飯の再発見
今日は僕にとって玉子ご飯を再発見した日になった。

玉子ご飯の食べ方には色々あるようで、今回、初めて読んだのだが、ウィキペディアにも項目が挙がっていた。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%B5%E3%81%8B%E3%81%91%E3%81%94%E9%A3%AF

ここでは代表的な食べ方として、醤油で調味して溶きほぐした卵液を、ご飯の上からかけて混ぜるという技法が紹介されている。
こうすると、ご飯に醤油が染みず、味が均一になるという利点はあるだろう。

しかし、僕はどうもこのやり方を好まない。
玉子には、白身と黄身の二つの素材が入っているという認識なので、これらを完全に混ぜるのはどうか?と思う。

また、僕はご飯と玉子の割合では、玉子が多過ぎるのを好まない。
この辺りは丼のツユだくを嫌う感覚に近いかもしれない。
雑炊や茶漬けは好きだけど、丼物ではご飯の旨さをきちんと味わいたいというか、ご飯と一緒に食べることによって、それ以外の味が単体で食べる以上によく判るという、日本人ならではの感性をより強く発揮したいと思うからかもしれない。

そういうのってないかな?
野菜などの淡い味のものはそうでもないが、肉や魚など風味の濃い素材は、ご飯と一緒に食べたほうが、適度に風味が和らいで、そのまま食べるよりも肌理細やかに味わうことができないだろうか?
少なくとも僕はそう感じられるのだ。

さて、玉子ご飯だが、これまでの僕の食べ方は、炊き立てではない、それから少し温度が下がったくらいのご飯を多めに盛り、中心部分を窪ませ、そこへカラザを外した生玉子を落とし、その上から醤油をかけていた。
そして、黄身を潰して玉子だけをざっくり混ぜ、黄身と白身がまだいくらか分離し、ご飯も底のほうはまだ白い部分が残っている状態で食べ始める。
コツは白いご飯の部分から、玉子の濃い部分をすくい取るようにして食べること。
そうすれば、箸の上に小さな玉子丼のようなものが出来上がる。
口に入れると最初に少し熱が入った玉子のコクのある味が拡がり、咀嚼すると白ご飯が混ざってくる。
白身のぷりぷりした部分も旨いし、黄身のこっくりした部分も旨い。
箸の進め方によって味わいが変わるので、食べていて飽きない。
つまり、よく混ぜるよりも、混ぜないほうが旨いと僕は思うのだ。

これがこれまでの人生で僕が確立した、旨い玉子ご飯の食べ方だ。
しかし、今日、そこから一歩進むことが出来た。
醤油をかける段階で「ん?なぜいつも玉子の上にかけていたのだろう?ご飯にかけたらダメなのか?」と思ったのだ。
そこで醤油をご飯のほうにかけてみた。
ウィキペディアの代表的な食べ方とは、まるで反対の食べ方だ。

しかし、これが旨かったんだな。
卵液の膜に包まれて感じられにくかった醤油の塩っぱさと風味が、ご飯に染みたため、はっきり感じられるようになった。
つまり、玉子、ご飯、醤油の全てがバラバラのパーツに分かれ、適度に混ざりつつ(実は運箸が重要なのだが)、個性を主張しながら寄り添う、以前よりも一つ上の玉子ご飯になったのだ。

玉子ご飯なんて、これまでの人生で何度食べたか判らないような、たった3つの素材を混ぜ合わせるだけの料理でさえ、まだ改善の余地があった。

少し前に流行った玉子ご飯専用醤油というのも、改善の一環かな?
僕は醤油を料理に合わせるよりも、食べ方や使い方によって、醤油の感じ方が変わると思うので、醤油を料理に合わせようとは思わない。
普通に旨い醤油であれば、慣れた醤油を使いこなすのほうが重要と思うのだ。

どんな料理も、どんな物事にも「パーフェクトだ。もう改善の余地はない」ということはない、と改めて判った。
また、常にこうやってみたらどうだろう?こうやったらさらに旨くなるのでは?と考え、試してみることが肝要。
麺の啜り方、味噌汁の飲み方一つにも改善の余地があるはずだ。
料理に限らず、完璧なものなんて、何一つない。

玉子ご飯を通じて人生を語るなんて、と笑う人もいるだろうが、逆に人生はどんなものからでも学ぶことができるというのも一つの真理と思うんだよね。
僕は人一倍、息抜きを必要とする、疲れやすくて傷つきやすいややこしい人間だが、だからといって茫漠とは生きたくはない。
なかには玉子ご飯と真剣に向き合う、変なヤツがいてもいいじゃないかと思うのだ。


2008/05/12(月)
焼飯とビール
最近の晩飯は、この組み合わせが多い。

快食ログに書くなら写真でも撮ろうかと思ったが、忘れて食べてしまった。
今日は残り物の金平牛蒡を刻んで炒め、そこへ玄米ご飯を入れて、仕上げにたっぷりの山椒の葉を加えた。

玄米ご飯って、焼飯に合うんだよね。
ちなみに、僕の言う焼飯というのは、そのまま冷や飯を炒めたもので、油を加えないし、玉子も入れない。

炒飯は、熱した油に溶き玉子を入れ、玉子に油を吸わせると同時に、半熟の玉子でご飯をコーティングするという、高度な技術を要するが、焼飯はもっと簡単。
要は煎り飯なんだ。
ご飯を煎ることによる旨さを演出するのが焼飯と思う。
これが意外に馬鹿にできないほど旨い。

ポイントはあまり高熱で煎らないこと。
飯粒のふっくら感と、ぷりぷり感を損なわない程度に煎るのが肝要だ。
電子レンジがないので、冷蔵庫から出した冷や飯を直接フライパンに入れるのだが、これが意外とドンピシャ。

具はあまり深く考えなくていい。
適当に残ったおかずを刻んで加えればそこそこの焼飯ができる。
具が少ない場合は、白胡麻を加えたらぐっと旨くなる。
以前、友人の家に遊びに行った時、カチカチになった弁当の残りの焼き鮭をほぐして皮を刻み(←これが重要)、冷や飯と一緒に煎って、醤油で味付けし、ネギと白胡麻を混ぜて出したら大喜びされたことがある。

必ずテフロンのフライパンを使うこと、具に少しでも油があれば、その油で飯粒をコーティングし、新たな油は加えないことがポイントかな。
油っぽさは厳禁の料理なのだ。

こんな料理とも言えない料理は、本なんかに載っていないから書いてみたけれど、意外に悪くないんだよ。ホントに(笑)。

炒飯やピラフより、ずっとヘルシーだし、ビールのアテにもなる。
だから、これ一品とビールで晩飯が終了するのだ。
さ、寝るか。


2008/05/11(日)
毎年恒例のRSKラジオ出演
何度目か判らないが、またRSKのラジオに出演する。
今度は5月17日(土)の朝9時から12時まで。
3時間も出ずっぱり。

まぁ、歌とかも入るから喋るのはピンポイントになるのだけれど。
テーマはお好み焼きらしいが、それ以上は聞いていない。
すっかり馴染みの石原ディレクターの仕切りなので、安心しているが、大丈夫なのか?
初めての時は緊張したが、徐々に慣れて来ているので、何とかなるだろうと高を括っているが。

たぶん、広島県内では放送されないはず。
福山市辺りは電波が入るかもしれないけれど。
岡山の人で、午前中から暇な人は聞いてくだされ。
って、ここを読んでいる人でそんな人ってほとんどいないと思うけれど。


 OR AND
スペースで区切って複数指定可能

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