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2006/08/03(木)
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大阪お好み焼きvs広島お好み焼き
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今日のどっちの料理ショウは、大阪お好み焼き対広島お好み焼きとのことだったので、見てみることにした。
広島のお好み焼きは、これまでにも何度か出たらしいが、料理人が調理のポイントを判っていなかったらしい。 以前、出た時に、あるお好み焼き店の店主が言っていたが「テレビを見ましたが、明らかに生焼けでしたよ」とのこと。 とはいえ、その後、番組的に勉強しているのだろうし、苦情も届いているだろうから、今回は少しは良くなるだろうと思って見ていた。
特選素材はとろろ昆布。 なるほどね。確かに使ってみる店はあるけれど、大量に入れると魚粉同様、キツい素材ではあるのだが、極上のものであれば酸っぱく感じないのかもしれない。 でも、ガゴメ昆布っていつの間にそんな高級品になったんだ? ヌメリは激しいけれど、旨味は真昆布のほうが遥かに上だし、値段的にそれ相応という気がしているのだけれど。
それよりも大阪お好み焼きの紅生姜には痺れたね。 あれなら食べてみたい。 あ、そういえば、広島お好み焼きの紹介のときも、お好み焼きの上に紅生姜がのっていた。 雑誌とかテレビの人って、色合いが良いという単純な理由で、紅生姜をのせたがるんだよね。 彼らは常に「絵」で仕事しているから。 ラーメンの写真でも同様なことがしばしば行われるが、自らの浅薄さを晒していることに気付いていないのだろうか。
また、イカ天を自作するところも面白かった。 ま、そのほうが高級感が出せるということなのだろうが、せっかくだから呉市のイカ天を使ってもらいたかったな。 広島のお好み焼きに、あのスナック菓子のようなチープなイカ天が入るのは結構意義深くて、生産のほとんどは呉市で行われているのだ。 製品には販売元の住所しか書いていないので判りにくいが、実はあれ、ちゃんと広島の素材なんだよね。
作り方として面白いなと思ったのは、生麺を茹で、貝柱のスープで下味を付けたこと。 これは参考になると思う。 実際に、それに近いことをやっている店もあるし、魚粉を加えるのも同じような作業と言えなくもないが。 また、麺にはガーリックパウダーも加えていた。 これは東雲の「三八」の技法がルーツかな? 今ではかなり一般的になってきたけれど。
さらに、キャベツについてだが、あれは明らかに盛り過ぎ。 店によっては、あれくらいキャベツを使う店もないことないが、ちょっと極端かな?と。 また、キャベツをあれだけ盛るなら生地をもっと大きく広げるべき。 あれではキャベツの蒸らしが均等にできないし、中心まで適切に熱を加えようとすると、表面のキャベツが焦げてしまう。 あれも絵的に面白いからやったんだろう。 ったく、料理は見せ物じゃないんだけどな。 視聴者には味が判らないだろうと思い上がり、必ず過剰演出が入るんだよね。 重ね重ね浅はかだ。
ソースは珍しくセンナリソースだった。 広島県内ではシェア弟4位のはず。 しかも、広島じゃけんという、無化調の製品を使って来た。 これは僕も真っ先に買って食べたが、割と良いバランスなんだよね。 店で使っているところは知らないが、確かに良いソースと思う。
途中、煮込みすじ肉、車海老、スミイカを加えた大阪お好み焼きに対抗するためか、餅やチーズを加えていた。 餅はまだしも、チーズはどうかと思ったな。 いや、置いている店は多いが、どうせテレビで使うならもう少しきちんとした、旨いチーズを使えばいいのにと思って。
結果は意外なことに満場一致で広島お好み焼きの勝利。 へー、そこまで大差が付くかな。 僕なら逆に、大阪お好み焼きが食べたくなったかもしれない。 だって、キャベツが生焼けで(たぶん)、厚みがあり過ぎて、コテでデクパージュできないお好み焼きなんて、そんなに魅力はない。 ただし、あれが鉄板で食べられるのであれば、状況は変わる。 なぜなら、鉄板の上で徐々に熱が入り、キャベツの状態が改善される見込みがあるからだ。 でも僕はむしろ、旨い大阪お好み焼きのほうが食べてみたかったな。
あ、でも、両陣営ともにソースかけ過ぎ。 あんなにどばどばソースをかけたら、素材の味なんか関係なくなるじゃないか。 むしろ、素材にきちんと下味を施すことにより、ソースを少量とし、素材の味を活かすことが重要ではないか。 実際、広島のお好み焼きの名店はそういう店が多いのだし。 ま、ああいう娯楽番組では、そういう部分への突っ込んで行くことはできないんだろうと思うが。
快食ログを読んでくださっている人は、ほとんどが広島県内の方だと思うので、僕の言わんとする部分は充分ご理解いただけると思うが、県外の人で広島のお好み焼きを食べてみたいと思った人は、あの番組の内容に引っ張られないようにね。 革新的な部分もあるけれど、絵を優先して根本がダメな部分もあるし(料理人は判っているはず。だから余計に切ない。)、あれが典型的な広島のお好み焼きと思わないでほしい。
県内に2,000店くらいあるし(讃岐うどんでも900店だ)、旨い店ばかりではないけれど、旨い店は明らかに違う。 キャベツの時期と産地によって切り方を変えるとか、普通にやっている。 日常食なので、豪華な具は入らないけれど(入れる店もあるが、地元の人は注文しない)、限られた具でどれだけ旨くするかに腐心している。 テレビ的には不評と思うが、そういうお好み焼きを多くの人に知ってもらいたいなと思う。
あ、今回はやたらと突っ込みを入れたが、基本的にはしっかり考えられた、悪くない企画だったと思う。 いつでも、広島お好み焼きのことをこのレベルで理解してくれれば、僕としても嬉しいんだけどな。
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