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2005/03/05(土)
のんびりした週末に日本酒について思う
メールの返事もロクに書かず、雑事に追われ、途中、ひどい倦怠感が襲ってきて、昼寝なぞしてしまった。
これだけのんびりした、逆にいえばだらけた週末って久しぶりだ。

そんな状態なので、夜はそれほど腹が減っていなかったが、風邪を引いているのでしっかり食べねばと思い、ちびちび食べていると意外に食べた。
辛味大根とちりめんじゃこを和えて醤油をたらし、ご飯と一緒に食べたら胃まですっきりして、実に良かった。
やはり、食欲がないときは辛味大根だな。

そんな状態ながら、少し飲んだのがこの酒。
僕の大好きな酒の一つである、甲奴町の山岡酒造だが、これは酒米が亀の尾で、2004年の無濾過生原酒の袋搾りしずく酒なのだ。
造られて二年くらい経っているけれど、それが逆に功を奏している。
たぶん、造られてすぐは荒々しくて咽喉越しが悪かっただろう。

ワインのように何十年も寝かせるものは少ないが、2〜3年寝かせたほうが旨くなる酒はいくらでもある。
というか、僕個人としては、寝かせて旨くなる酒のほうが多いのではないかと思う。
日本人のフレッシュ偏重が、この場合は災いして、寝かせる楽しさを損なっていると思う。
日本酒は寝かせたり、温度を上げたりすれば、これほど日本の食事に合う酒はないと思うんだけどな。

しかも我々は、有数の名醸地、広島に住んでいる。
流行とか、身体に良いとか、そういう基準じゃなくて、料理との相性と自らの嗜好で選んでほしいといつも思うのだ。

あ、そのとき、酒を銘柄で評価しないように。
するなら、何年の酒か、酒米は何か、本醸造か吟醸かなどは最低レベルで把握しよう。
時々いるんだよね。酒は「十四代」がいいとか、半端なことを言う人。
「十四代」でも、年により味は大きく違うし、実験的な酒も造っている。
概ね良い酒を造るけれど、全ての酒がパーフェクトじゃない。

総じて、日本酒好きはワイン好きに比べて不勉強過ぎると思う。
そのことがワインと日本酒の酒の格の差になっているのではないか。
僕は味だけなら(一部の偉大なワインを除き)決して日本酒が負けているとは思えないのだ。
日本酒好きよ。もっと日本酒について学ぼうではないか。


2005/03/05(土)
沢岡豆腐
久々に段原の「沢岡豆腐店」へ行った。
目当てはがんもどきだ。
6つほど買ったので、半分は焼いて、半分はこくっと煮て食べようかなと思う。

ついでに絹ごし豆腐も買ってしまった。
これは今日、湯豆腐にするかな、冷奴でシンプルに食べるかな。
僕は冷奴に山ほど薬味をのせて食べるのが好きなんだけど(酒のアテになるから)、味の薄い豆腐だと薬味に負けてしまう。
やはり、これくらい旨い豆腐でなければ。
#最近は「アバンセ」の南禅寺豆腐がお気に入りだけど。

「沢岡豆腐店」は旨い豆腐を作る、昔ながらの店だが、かなり年配のご夫婦でやっておられるので、いつ閉めるか判らない状態。
今日もおばあさんと話をしたら「いつまで続けられるか判らんよ」と言われた。
そんなこと言わずに長く続けてよ、と思うが、その人にはその人の人生があるのだから、無理強いすることはできない。
今のうちにしっかり味わっておきたいと思う。

「沢岡豆腐店」
広島市南区段原三丁目22-12
082-262-1028
7:30頃最初の商品が並び始め、19時頃閉店
揚げ物は昼前頃から出てくる。
日祝休。土曜日も休むことがあるとのこと。
詳細は安藤トロワーさんの日記参照。
http://www.geocities.jp/sky027_40/da1999/da200106.html

風邪をひいてしまって、身体がだるいので、この週末はゆっくりとPCの前に座り続けて過ごす予定。
久々にがしがしと書きますかね(←すでに"ゆっくり"じゃないぞ、お前。)。


2005/03/02(水)
古い職人の仕事
今日、何気なく夕食に訪れた店で素晴らしい食事をいただいた。
昼食をいただいたときも感心したけれど、今回はさらに感心、いや感動した。

妻が今日も22時過ぎは確実とのことだったので、何か食べて帰ろうと思い、あら煮定食という張り紙に惹かれて扉を開いた。

以前から古い仕事を丁寧にする店だなと思っていたが、その印象はさらに強くなった。
店の歴史は通算48年というから広島市内でも最古クラス。

歳を聞いて驚くような店主と奥様が中心に切り盛りしている。
中でも感動したのは、ばちこ(このこ、ほしこ、とも呼ぶ)。
何と自家製なのだ。

今は漁師も魚屋も作らないから、自分でやるしかないのよと笑っていたが、一枚700円で出している。
他の店だったら2倍でも安いだろう。
ちょっとした店なら3倍の値が付いていても不自然ではない。
ネットでちょっと調べれば市場価格が判るだろう。

それを700円で出すのは、この世代の人達ならではだと思う。
僕の祖母の言葉だが、年金をもらうようになったとき
「もう、ワシは税金を払わんでもようなった。役に立てん人間になった」
と、悔しそうに呟いたことを僕は一生忘れない。

僕の祖母だけではない、この店の店主も女将さんも、このくらいの歳の人はほとんどが、税金を払うことは社会への貢献であり、誇らしいことだと考えているのだ。
なんて高潔で格好いいのだろう。

その心意気が料理にも現れている。ばちこはその典型だ。
金儲けを考えたら、こんな手間なことはやらない、いや、できない。
決して現代的に受ける料理ではないが、これからはこういう料理を作る人が減るのだろうなと思う料理群だった。
僕はしばらく頻繁に通いたいなと感じた。

あと10年も経ったら、どんなに望んでもこういう料理は食べられなくなるかもしれない。
だから、今のうちに舌へ染み込ませておきたいのだ。

写真は許可を得て写させてもらった、自家製のばちこ。
冬の間限定で作ったものだから、今あるもので終り。
そう、旬はそうあるべきなのだ。
過ぎ去るものをいとおしみ、回り来るものを歓迎する。
星の数は僕なりの客観性を重視しているため2つだけど、僕的な通いたいレベルは星4つ。

食べ手としてのスキルを向上させたい人は早い時期にどうぞ。
#って店名を書いてないんですけどね。
#ここで書くと、ばちこだけを目当てに訪れる、迷惑な客が増える可能性があるので敢えて控えます。
#そんな人は他の料理を食べても理解する感性がないことが多いだろうし。


2005/02/27(日)
馬肉の可能性
馬舌の刺身を食べた。
今回が初めてではなく、以前食べたことがあり、その旨さに痺れたため、再び入手したのだ。
舌の刺身って考えてみると不思議な食べ物だ。
動物のベロだからね。

稀に牛舌の刺身は出す店があるけれど、馬は極めて珍しい。
同じ舌でもレベルは色々あるが、僕の経験では、平均レベルだと牛よりも馬のほうが上と思う。
それくらい旨いのだ。

ただし、すごくこっくりした味なので、一人30〜40gくらいが適当かな?と思う。
脂は軽いけれど、ゼラチン質とかがすごいのだ。

奥の肉は赤身。
やはり、僕的には、馬は赤身が真骨頂と思う。
熊本市の「むつ五郎」で散々馬肉を食べたこともあるし、霜降り、フタエゴ、タテガミ、レバー、ホルモン、果ては脳や脊髄まで食べたが、やはり赤身はいい。
スーパーで普通に売っている硬い赤身は駄目だが、上等な赤身はふんわりして、鶏の刺身とマグロの刺身を併せたのに近いのだ。

狂牛病とかの影響もないし、生食しても旨いのだから、もっと馬肉は見直されるべきと思うんだけどな。


2005/02/26(土)
ブダイの味
所用で買物に出かけたが、目当てのものがなく、ついでに夕食の買出し。

あまり食べたいものがないなぁと思いつつ、ウロウロしていると、鮮魚売場に一匹だけブダイがいることに気付いた。
札には「武鯛」と書いてある。

へぇ、ブダイなんて初めて見たなぁと思い、食べたことがないものは取り合えず食べる性分なので、買って帰ることにした。
夏なら磯臭いかもしれないが、冬のためか思いのほか匂いがない。
身質から煮魚が適切かな?と感じたので試してみた。

するとこれが以外に旨く、やや水っぽいものの、さっくりと身が割れて、身の深さも充分。
強いて言えばメバルに近いかな。味はそこまで良くないけれど。

初めて見た食材は、とりあえず買って食べる。
これは快食的生活の基本ですね。

「豚麺」の前の店は「タンポポ」だったはずというメールをいただく。
しんちゃん、たきちさんありがとう!
そうそう、そういう名前だった。
僕は3回訪れたが、2回目のラーメンは実に旨かったんだよね。
2杯ラーメンという、そのまま倍量のラーメンがあるのも面白かった。
なお「豚麺」はオープンしたらしく、花輪が店頭に置いてあった。


2005/02/25(金)
「七福人」の現状
そういえば「七福人」は最近どういう状況なのだろうかと思い、久々に足を運んでみた。
「MONGOI」が東京へ行ってしまってからはずっとご無沙汰だったのだ。

が、しかし、金曜日の昼間で開いているのは2店。
「大統領」と「鉄人ラーメン」のみだった。
気持ち的には久々に「なしか」か「大豊」だったのだが、完全に夜へシフトしてしまったのかなぁ。
夜は確かに客が多いし、活気もあるが、最近、飲んだ後のラーメンを止めている僕には縁遠い施設になってきたという印象。
今後、ラーメンも出す屋台村にならないようにしてもらいたいなぁ。
#やはりね。年齢的なこともあってね。夜中ラーメンはNGですわ。

結局「鉄人ラーメン」でネギラーメンを食べて帰った。
「鉄人ラーメン」も少しだけメニューが増えていた。
今後とも忘れないように、定期的に訪れてみなければね。


2005/02/24(木)
悲しい知らせ
今日「じねんじょ倶楽部」へ訪れたとき、悲しい知らせを受けた。
今月末で店を閉めるとのこと。

以前からそういう思いを持っているという話は聞いていたけれど、ついにそのときが来たという印象。
売上の問題ではなくて、体力的な問題らしいので、頑張れという訳にもいかず、残念ですねと話をしたのだが、店主も可能ならば、誰かに「じねんじょ倶楽部」を引き継いでもらいたいと思っているらしい。

しかし、大切なのは「じねんじょ倶楽部」的な料理のセンスを引き継ぐことだと思う。
そこら辺の半端な料理人では名前を汚すことにもなりかねないので、なんちゃって創作料理ではなくて、きっちりと日本料理をやる人に引き継いでもらいたいと僕は思う。
既に一定以上の名声を得ている店なので、その客ごと引き継ぐのは大変だろうが、誰か店を継いでくれよと心から願う。

あんないい店はちょっとない。
あの店が失われたら、広島の財産が一つ損なわれたに等しいと思う。
営業はあと数日。
心当たりがある人は、店主に良い料理人を紹介してほしい。


2005/02/23(水)
自然食レストランが人気?
こういうサイトをやっていると、全国誌や地方誌から店を教えてほしいとか、ちょこっとでもいいから記事を書いてほしいという依頼が結構来る。
変な店が取り上げられるよりも、頑張っている旨い店を取り上げてほしいので、できるだけ協力しているが、今回は自然食の店だった。

自然食の店かぁ。
最近、自然食を前面にPRしたバッフェ式のレストランが急に増えたよね。
よって、それらの店の中から、旨い店を取り上げればいいのかというとそれは違うと思うのだ。

「のら屋」や「食べにきんさい屋」のように、昔から着実に、真っ当にやっている店もあるし、何よりも、自然食とはどこにも書いてないけれど、そういう素材を使い、旨い料理を食べさせてくれる店は他にもあるからだ。

例えばうどんの「わだち草」もその一つだし、閉店した「お多福」もそうだった。
居酒屋でもそういう店は増えつつあるし、高レベルの日本料理店では結構多いと思う。
魚は当然天然だし、野菜も上等なもの、結果として有機無農薬野菜などを使っている。
フランス料理店はもっと顕著かな。
当たり前のようにそういう野菜を使っている店がいくつもある。

しかし、それらの店がなぜ「ウチは自然食ですよ」と声を上げないかというと、素材が良いというのは旨い料理を作るための手段であって、目的ではないからだ。

あくまで客が旨いと感じることが重要なので、素材の出自を主張しても意味がないと知っているのだ。
また、そんな主張は逆に、料理すること(=自分の腕)を否定することにも繋がりかねない。

よって、自然食レストランとカテゴリするならば、潜在的自然食レストランは、既に街中にたくさんあると解するのが正しい、と僕は思う。

で、最初の取材の話に戻ると「そういう企画ならば、僕は特定の店を紹介することはできません」と答えた。
本の売れ行きだけ考えて企画を立てると、結果として店も客も馬鹿にしたモノになりがち。
企画は充分練り込むようにしましょう。


2005/02/22(火)
最近見かけた新店
ちょこっと情報提供。

1.長く入居者募集になっていた立町の「でっち」跡に「古き良き時代」という居酒屋が入る模様。
 まだ、開店していないのかな?しかし近々だろう。

2.もう一つ立町で「みよし食堂」斜め前に「キアマータ」というジェラートとワッフルの店が出来ていた。
 テイクアウトだけでなく、イートインできる様子。
 こちらは既に開店している。

3.白島の「やまや」の隣、以前もラーメン店(店名忘失)があった場所へ「豚麺」という店ができる様子。
 外観は真っ黒に塗られ、まるで東京のがんこ系のよう。
 店頭には新感覚豚骨ラーメンと書いてある。
 まだ開店していないようだった。


2005/02/17(木)
広島つけ麺の現状
今日はちょっと変わったつけ麺を食べた。
いわゆる広島つけ麺なのだが、デフォルトで辛さが皆無。
生ニンニクが入るとのことだったが、翌日に影響しそうなのでパスした。
明日が休みならお願いしたんだけどな。

その店は普通サイズのつけ麺が500円。
ただし、野菜などの量は少ないのだが、それにしても安いと思う。

辛くないが、味に自信があるというツユは、出てくるまで興味津々だった。
目の前に置かれたツユは生クリームでも入っていそうな乳白色で、油の乳化したような、ほんの僅かなとろみがあった。

「あ庵」の胡麻ツユとちょっと似てるなと思いつつ、コリッとした麺を浸して食べてみると、マヨネーズでも入っているのか?と思う味で、実にユニークだった。
僕は市販マヨネーズは基本的に苦手なので(手造りマヨネーズは大好物)、ちょっと複雑な気持ちで食べたが、いろいろなアプローチがあるものだなと感心した。

快食.comでは、これまで広島つけ麺を取り上げてこなかったけれど、そろそろ取り上げようかな?と思ったり。
しかし、料理としてまだまだ突き抜けた店がないというのが僕の印象なのだ。
まだまだ試行錯誤する余地があると思うので、そういう意味では、今日の店は面白かった。

また、この料理に限っては、元祖の味に近いかどうかを競う人がいるけれど、後発の料理人にとってこれほど不毛なレースはない。
決められた制約の中で、新しい価値を創造することが楽しさと経営に繋がるのだと思う。
それにしても、今年の新店が楽しみだな。

お好み焼きにおける「みっちゃん総本店」や「八昌(薬研堀)」のように、広島つけ麺の中興の祖と呼べる店はまだ現れていないと僕は感じているので、そういう店の現出が現状を打破してくれるのではないかと考えているのだ。


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